石川県の我谷盆

*森口信一さんの我谷盆
みなさんは我谷盆(わがたぼん)というお盆をご存知ですか?
石川県の山中温泉よりの谷あいにある我谷村(わがたにむら)で、
江戸時代から農閑期に生活具として作られた木地盆です。
この村に多くとれた栗を用いており、丸太を輪切りにするという素朴な製法で
同じ寸法の盆は二つとないと言われています。
この盆の特色は一枚板からノミで縁まわりをくり出し
見込みには丸ノミの平行線を鮮明に刻みつけているところにある。
これが素朴ですが実に美しい装飾となっています。
我谷村は昭和三十三年ダム建設のため水没し、現在は存在しない村となりました。
生活雑器として使われていたために
我谷盆に関する文献はほとんど残っておらず。
実存するものからその作り方や、使われ方を想像するのみ。
今でも多くの作り手がその魅力にひきこまれ
昔のものを参考にしながらアレンジ加え制作し続けられています。
そのなかでも「八田亨と新しい石川県」展で
私がどうしても紹介したかったのが、京都在住の森口信一さんの我谷盆です。
by askagoi
| 2014-10-06 16:52
| ものづくり
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